2010年9月28日火曜日

ダイアナ プロポーション コンテスト

美しさへの変身

 今 世の中にあふれている女性の「痩せたい願望」。
それを「只 痩せるだけではなく、健康的に その人の年齢・身長に合わせた美しいプロポーションを目指して、1年間で目的達成」を競うのが「ダイアナ ゴールデン プロポーション コンテスト」。今年が21回目。長い歴史である。

 私は仕事がら、これまで世界各地で 様々なコンテストの審査を経験してきたが、これ程に 大きな驚きと感動や幸せを受けたものは無い。
「健康で美しい体型」に変身した女性達の歓びは 見る者までをその幸せと感動に巻きこんでくれる。
 内容を もう少し詳しく説明すると:各人の身長・年代に合わせた「理想のプロポーション・バランス」、バスト、ウエスト、ヒップ、太ももそして体重等の「ゴールデン プロポーション」を割り出し、それを目指し、結果を出す。無理に痩せるのではなく 栄養バランスを十分考慮した食事を採り乍ら 健康的に理想体型を作り上げた女性達が 全国各地での一次、二次コンテストを勝ち抜き 最終の横浜アリーナでグランプリを目指す というもの。
 これには幾つかの規定が在り、期間は一年以内。年齢面では 20代から30、40、50、60代以上まで5部門。 それぞれ20人づつが、水着姿でこの最終選に登場する。

 年代別に 一人づつ大舞台中央に出ての30秒コメント。その後ろに映し出されるのは ダイアナを始める前の写真と各部分のサイズや体重 そして現在のサイズ。
 100キロを超える体重を30キロ、40キロと落とし 其処に立つ人と 同一人物だと思えない事は珍しくない。 
 「体脂肪率が大幅ダウン」 「腰痛が治った」 「生まれて初めてウエストのくびれを持った」 「洋服サイズが15号から9号に」「11号から7号に」 「40年前の洋服が着られるようになった!」  「夫や家族が協力してくれた」 「1年ぶりに会った人が私だと分からなった」 「健康診断で幾度も本人かを確かめられた」・・・ 「タレントでも、モデルでもない普通の女性」とは とても思えない程の美しさに輝いてのコメント。
 全国に950店舗ある「ダイアナ サロン」で行われる作業は、チーフと呼ぶ女性の「カウンセリング&アドバイス」。サイズの計測から始まり、その人の「理想体型の設定」。
 次は食事へのアドバイス。「必ず肉魚野菜等9品目をバランスよく食べる事」、そしてダイアナ特製の補正下着、マッサージ、健康食品・栄養補助食品の紹介等、全ての指導がチーフによって行われる。その他 セミナーなども有るとか。
 基本的には 週一回のサロン通い。その都度 サイズの計測と指導が行われ、2-3カ月で6キロ、7キロの減量やサイズダウンはごく普通の事らしい。 
チーフや仲間との交流と 見る間に変わるサイズが大きな励みとなり、1年たって気付けば見事な「ゴールデンプロポーション」と云うのが 全ての出場者の実際らしい。
 「20代ならともかく、60代以上の人までが水着姿で大舞台を歩く姿が美しい」なんて、正に驚き!!今回の最高齢出場者は 78歳、茨木の方。御主人から「君はいつも綺麗だね」と云わ
れるとか。何とも 羨ましい限り!

 今年のグランプリを得たのは、岡山の香西さん・33歳(写真上はダイアナ前、下は当日)
 今から楽しみなのは来年再びお会いする日の事。
これからの一年間で更に磨かれ、より美しく大きく輝くのがこれまでの常。
 一般的に云って、殆どの人は、外見だけで対応が大きく変わるもの。
綺麗な人には優しく 丁寧に接する。その違いは、スターと普通の人への接し方の違い程に変わるもの。こんな対応の違いを味わい、歓びを実感すれば、二度と以前の状態には戻りたくない筈。これがリバウンドを防ぐようだ。

 美しく、しかも健康になるダイアナのプロポーション創り。
政治や国際問題など嫌なニュースの多いこの頃、幸せと感動を貰ったこのコンテスト審査の一日だった。

2010年9月16日木曜日

「シェリ わたしの可愛い人」

原作S.G.コレット 

 20世紀初め ベル エポックのパリ。この街には 何とも不思議な美女達“ココット”が優雅な存在として 幅を利かせて居た。ココットとは「超高級娼婦」。
国家元首や富豪貴族等を恋人に 美貌・教養・プライドを持つ 当時のある種「セレブ」的存在が彼女達。 日本の芸者、花魁とは全く違い 完全な個人。 男心を自由に操り、莫大な金を吸い上げ 贅沢この上ない暮らしをする彼女達。
 40代に入り、未だ輝く美しさと 豊かな富を手に 引退したココットのレアは 一人でいる自由を満喫していた。 そんな時 元仲間から その息子シェリ・19歳で既に女遊びにも飽き、浪費する彼の面倒を見て欲しいと頼まれる。
 ほんの2-3週間と考えて預かったのが いつしか「男と女としての6年」が過ぎてしまう。そんなある日 突然告げられた彼の結婚話。しかも式は数日後。
 初めて味わう激しい動揺。息子ほど年下の彼を深く愛している自分に気付くレア。
 一方シェリも 多額の持参金と共に来た若い妻を楽しみながらも、レアへの想いを断ち切れない・・・・
 何とも不思議な いかにもフランス的と言えそうな世界。
あの「椿姫」も ココットだった訳だが、彼女達の鉄則は「相手には恋心を抱かせるが、自分は絶対に恋しない事」。
此の鉄則から外れたココットは貧しく、見捨てられる。椿姫・ヴィオレッタの悲劇もこれ。 
 こんな事を想い起こしながら 此の作品のヒロイン・レアの行動を追うと 何やら 良く納得出来るストーリー。
 「フランス的」と云えば、著者コレット自身の一生を眺めると 愛欲と不思議な色香と才能。並はずれたフランス風に満ちて居る。20世紀フランス最大の作家・女性初のレジオン・ドヌール綬章、1953年81歳で他界した時は国葬が営まれたコレットだが、 21歳で結婚、30歳で離婚。その後はパリのミュージックホールで乳房もあらわな踊りやパントマイムを演じ、39歳で大新聞社の男爵と結婚。 50歳で「シェリ」出版後、義理の息子と恋。
60過ぎには17歳年下と再々婚。その間に小説を書き、レジオン・ドヌールを受け、美容の世界にも挑戦・・・81歳他界、フランス初の「女性への国葬」が行われた・・・
 ドラマ以上にドラマティックな「シェリ」の著者・コレット。
もしもこれが日本であったら・・文化勲章等の対象に 果たしてなったかどうか。

著者と小説の主人公の 生き方や社会背景、加えて贅沢な衣装にインテリア等ナド。何ともフランス的と云うのか、不思議な魅力で人の心をぐいぐい惹き込んでしまう。
日本的な常識は横に置いて その面白さと興味に 手放しで溺れては如何?と云いたいのがこの映画。
10月Bunkamura ル・シネマにてロードショー

2010年9月11日土曜日

家庭画報 10月号

 今、店頭にある「家庭画報 10月号」に 過日パリで取材した素材が使われている。 ぜひご覧頂きたい。 「パリ、永遠のエレガンスに魅せられて」.21ページにわたり此の秋冬コレクション等紹介と共に。(P148-168)
 まるで60年代かと思う フレアースカートに ほっそりウエストのルイ ヴィトンの写真に始まり、次の見開きページは
 「1970年代―日本に初めて“パリモード”を紹介したのは家庭画報と大内順子さんでした」のタイトル。40年余前の誌面がそのまま使われ、エルメス、シャネル、ジヴァンシーの本店の内外、取材する私の姿・・・

 エルメスでは本店上階のアトリエからミュージアム、そして社長のインタヴュー迄。
 シャネルではオートクチュールの仮縫いを体験し、ココのアパルトマンからアトリエ。
 ジヴァンシーでは「インタヴュー嫌い」のジヴァンシー氏が 思いがけない優しさで接して下さり感激(これ以後、何十年にも亙り 心を許し 多くの話をして下さった)・・
 このシリーズは「初めて」という為もあり、好評で その後も続き イタリーから北欧にまで足を延ばすものとなった。
 正に日本人が「世界に目を向け 他国の素晴らしいものに目覚めた初期」だった。多くの人々が「シャネルは 香水屋かと思ったら洋服も作っているのか」と反応したのが 懐かしく想い出される。

 この2ページに続くのがディオール。
太平洋戦争後、世界の女性ファッションを一転させ、「女らしい美を復活させた」M.ディオール。
 現在デザインを担当する人気者J ガリアーノと会ったり アーカイブの数々を拝見したり。服は勿論、初めて日本で行ったコレクションショー(1953年)の資料迄が きちんと保存されていた。

 P160では今や人気沸騰・ランヴァンをデザインするアルベール エルバズへのインタヴューと写真。彼もインタヴュー大嫌いで、一切断ると言うが「ジュンコなら」と直ぐにOKしたのが嬉しかった。
続いてランヴァンの様々なアーカイヴ。現在パリの多くのファッションメゾンの中で最も古い歴史を持つランヴァン。創始者・ジャンヌ ランヴァンは室内デザインに加え 劇場のデザインまで手掛けた。現存する劇場はランヴァン・ブルーの座席、壁面。そこに 娘の名にちなんだマーガレットの金色装飾面を配し、何とも美しい。これらの写真は必見もの!!

 此の特集、まだまだ続いているが最後に「美しい物に接する感動や歓びが どれほど人の心を潤して呉れる事か! 感謝で一杯!」
と私のコメント。

 これは正に真情。何十年を経ても この想いは更に強くなっている。

 現在 どのマスコミも世界中の様々な物を伝えるのは ごく普通の事。
何と恵まれた時代に居る我々。けれど 不況と政治不信に目を奪われ 与えられた「大きな幸せ」を実感できないのは 悲しい事。
 悪い面もあれば、素晴らしい面もあるのが現実。
 限られた人生の時間を 少しでも幸せを探し 感動の歓びを広げ、 愛と共に生きたいと 改めて思う。

ランヴァンのアルベールとの写真・撮影・武田正彦                                                                                                                    

2010年9月7日火曜日

不可解な民主党代表選

 小沢サンと管サンが争う目下の民主党代表選。
以前にも書いたが これは 単なる党代表選びでは無く そのまま「日本の首相」選びである為、いやが上にも関心は拡大する。
 けれど、知れば知る程 納得不可能な事柄が 余りにも多い。

 先ず首相になる人は 当然 国民の大きな支持が重要である。
所が、国民の支持率と 民主党内での支持率は 正反対の模様という目下の状況。
 9月6日の時点で国民支持率は 管サン64% 小沢サン17%。
所が民主党内での支持率は どうやら正反対。
 加えて、小沢派議員の支持活動たるや 何とも派手!!!
しかも かなりの経費を掛けて居るのが TVの映し出す各地での集会その他に はっきりと見られる。
 なぜ、管派はお金を掛けず、小沢派は派手に経費を使えるのか?
現在の選択理由の一つは「クリーンな政治」。 
だが「黒い小沢サンのイメージ」を強調するようなこの状況を 指摘するマスコミは 目下の所、皆無。

 この選挙は 議員にプラスして 党員、サポーター迄含め 全体で1224ポイント。其のうちの国会議員のポイントは824ポイント、地方議員が100ポイント、その他の300ポイントを 党員とサポーターが担うと言う。

 何より不審に感じるのは 全体の約4分の一、300ポイントを持つ この党員・サポーターの存在。
年間6千円払えば党員に、2千円払えばサポーターになれるそうだが、国籍は問わないとの事。

 「もし、ある国が意図的に在日の党員やサポーターを沢山作れば 日本の政治を左右する事も可能になる!」のが民主党の規約。
 「危ない事 この上なし!!」
ちなみに自民、共産、国民新は党員資格を「日本国民」と規定しているが、民主党にはこうした規約は無い。
しかも小沢サンに至っては「私の決める事ではない」と 全く無関心。

 これら「外国の脅威」に加え、国民の支持率とは 正反対になりかねない選挙結果が生み出す「次の首相」の存在。そして一段と活発さを見せつける小沢派の派手な金使いの活動状況・・・

 何とも不可解で、納得できない民主党の代表選である。

2010年9月6日月曜日

婦人画報10月号

 久しぶりに婦人画報の仕事をした。

 想い起こせば、私が大学に入った直後、日比谷の喫茶店で声を掛けられ、「面白そう。志望するジャーナリストの世界を覗ける」と出かけたのが婦人画報社だった。
 その後 この学生アルバイトのモデル業は 思いがけず大忙しになったが、卒業と同時に完全廃業。「フリーのファッション・ジャーナリスト」へと転身。
 現在の仕事へのきっかけを作ってくれた恩は 忘れられない。
私の主人も まるで自分の会社の様に ここに出かけ、イラストやデザインを描いていたものだった。

 今回、10月号で 久しぶりに仕事をし、改めて以前の事が あれこれと想い出される。
1950-60年代。まだ豊かでは無かったが、婦人雑誌は急激に増え 若い女性向きの媒体も次々と誕生。けれど多くの女性誌の中で 圧倒的な権威を誇っていたのが 長い歴史を持つ「婦人画報」だった。
 此処のスタジオには 人気カメラマンから 高名なデザイナーまで 常に姿を見せて居た。現在も名を残す中原淳一氏から「僕のところにも来てくれないかなー」と云われたのも、又、秋山庄太郎氏等の写真家たちと親しくなったのも、このスタジオだった。
 ジャーナリストになってからも 取材したり、時には写真を撮られたり,本誌だけでなく、着物から美容まで・・随分沢山の仕事をしてきたものである。

 所で今回は「婦人画報」の50歳代読者の「今、私たちに“似合う“おしゃれ”」特集(p171-p194)。此の中で読者の先輩に当たる何人かと共に 私のこだわる“おしゃれポイント”を挙げた。
 私のテーマは「手のおしゃれ・・リング」について。
年齢を加えると様々な面で変化が現れる。中でも気になるのが「手」。
若い頃には「綺麗!」と云われた美しさが何時の間にか変わってしまう。それを目立たせず、接する人に不快感を与えずにすむ方法の一つが指輪の使用。

選び方、付け方次第で「今」のオシャレ感も生みだせる。 

しかもその価値は長く続き、効果的な働きを見せてくれる。

多くの宝飾品の中でも 最も日常的に活用出来、楽しみながら手の欠点をカヴァーしてくれる一つが指輪。
そんな事を1枚の写真から感じ取って頂ければ幸せ(p173)。
(撮影:若木信吾)

 私の頁だけでなく、多くの角度から「今の自分のオシャレ」を見直し、考える為、非常に役立つ此の特集。
年齢、立場とは無関係に、自分を見直し、考えるのは「必要と楽しさ」が大きい。
私自身も、改めて感心しながら楽しんだ特集であった。