2012年4月28日土曜日

「ピアジェのバラ」

 イヴ・ピアジェ・ローズ

 スイスの宝飾・時計メイカーとして名高いピアジェが 素敵な催しを行いました。
 
 現在4代目会長であるイヴ・ピアジェ氏は バラに関する造詣が深く、毎年スイス・ジュネーヴで開催されて来た国際的「新種のバラ品評会」の会長を1976年以来 務めてこられました。

そして82年 最高の金賞を獲得した素晴らしいバラに 彼の名がつけられたのです。
これが「イヴ・ピアジェ・ローズ」の誕生でした。

 あたかも芍薬の様に大輪、80枚ほどの フリル状花弁は深みのあるピンク、加えて 何とも豊かで 官能的な香りを放つこのバラ。

 誕生から30年を経た今年、この「イヴ・ピアジェ・ローズ」にちなんだ宝飾・時計が創られ、その発表が イヴ・ピアジェ氏を迎え 東京で行われました。

 この夜の為に集められたのは 見事に開花した6千本のイヴ・ピアジェ・ローズ。
 官能的な香りに包まれた会場に輝くのは ピアジェの「バラをモチーフにした」様々な宝飾品や時計達。
 
 更に この日披露されたのが、フラワー アーティスト東 信(あずままこと)氏に依る巨大な バラのオブジェ。
 それも 思いもかけない サプライズの趣向で発表。

会場の天井が左右に大きく開き 空中静かに降りて来たのが緑とバラ色の 美しい生き物の様な この巨大オブジェ。
正に息を呑む一瞬!!

ピアジェローズは其の夜集まった人々に 美味としても供されました。
バラの花びらを囲む 芳香な甘さの透明ジェリー。更にはバラの葉さえも そのまま活かされ おつまみに。

美と若さを呉れるこの「食べるバラ」。手がけるのは ガーデンデザイナー兼レストランを持つ倉島素直氏夫妻。
彼の 六本木にあるレストラン“Beccacciaベッカッチャ”では 「バラのコース」を供しているとのこと。
 バラのスープに始まり 古代ローマで食されたというバラの料理等、
コースでバラを味わうとか。
 Beccaccia  www.beccaccia.jp


文字通り、五感の全てで ピアジェローズを楽しみ 堪能した この一夜でした。
 
 尚、これに関する番組が BS日テレにて 5月14&21日 23時より放送されます。 http://www.bs4.jp/tdw(番組ホームページ)にてご確認下さい。

2012年4月17日火曜日


関東では殆どの桜が既に散り、葉桜状態の今。
改めて思うのは何故、これ程までに 桜が私達の関心を 呼び起こさせるのだろうとの想い。

住まい近くにも 年輪を重ねた大木が 道の両側に並ぶ「桜トンネル」が何百メートルと 続く「名所」があります。

ソロソロ満開か、と思われる午後 出かけてみると 既に「やきそば」「綿あめ」等の屋台が何軒も。でも ウイークデーの為か 人影まばら。どの屋台も「手持無沙汰」。
其の日は まだ9分咲きの桜。 ひとひらも散らず 強めの風にもシッカリ花を付けたままで 見事なまでに美しい。
「綺麗」と言うだけでなく、その清楚な華やぎや 何処か控えめな優しさに見とれた金曜日。

そして満開、花見客が群れ集い、大混雑し、騒がしかった日曜日。
 
風に吹かれた花弁が 川面に美しい流れを描いた数日後の板橋、そこへ向かう途中に眺めた 千鳥が淵の見事な姿。更には ミッドタウンの芝生の上を淡いピンクに染めた様子など・・
 満足を超す程に 様々な花模様を眺めた今年。
                                                            
日本人が ことさら桜を愛でるのは 単に「散り際の潔さだけではないのかも・・」

遅れて開いたしだれ桜を眺めながら、潔いと言うより ある種の儚さ、淋しさを感じさせられた 今年の桜でした。

2012年4月4日水曜日

「ルイ・ヴィトンのプレフォール作品は・・」


気の早いファッション界。桜が咲く今、既に「夏の終わりから秋に向けた作品」の発表です。



 時代を超え 常に絶大な人気を持ち続ける「ルイ・ヴィトン」では・・

「何処か マニッシュで ミリタリー的な味を漂わせながらも 着回しの効くアイテム」が沢山発表されました。

 シックでフェミニン。伝統のルイ・ヴィトンらしさを 更にチャーミングに感じるのは なにやら「生意気」な雰囲気がプラスされたせいでしょうか。

メンズライクな要素が 様々に使われています。
ファスナーやスタッズ、軍服を想わせるポケットにベレー帽、そして男物的なチェック等など。
こんな要素を 丸みをおびたコクーンシルエットやアンクル丈の細身パンツと合わせたり、又、時にはミニスカートと合わせたり。 

何時もの事ながら、素材の素晴らしさや 其の面白さには目を見張ります。
今回 最も注目されるのは 毛皮使いのユニークさ。毛足の長いフォックスで出来た大きなポケットを スカートの両サイドに付け、コクーンシルエットの愛らしさを作ったり、オーヴァーシューズとして、同じ毛皮を靴の上にあしらったり・・・。

秋を感じるカラーパレットには 黒、グレー、濃淡ベージュに加えて目を引くのが 綺麗なピンクや、グリーン等。

アクセサリーの面白さも「欲しい! 使いたい!」想いを 大きくさせます。
ミンクの襟やカフスはごく誰にでも どんな服にも合う便利なものですが、更にレザーから 輝くクリスタルで作られたカラー等。これを使えば シンプルなニットが 「アッと言う間に ラグジュアリーな おしゃれムードに大変身!」

もうひとつ加えたいのは靴。 相変わらず 超高いヒールは沢山見られますが、その中に「おしゃれで実用ピッタリ」な低いヒールがプラスされた事。
爪先に付いた「輝くメタルトウ」の実用パンプスの誕生は「働く女性」に欠かせないもの。
きっと 大きく支持されることでしょう。しかもトウの形がポインテッド(シャープにとがった爪先)の為、ファッション性が より強調され 何とも おしゃれっぽい「大人感覚」です。

 バッグに関しては 今更 その魅力を語る必要も無いのですが、大昔から馴染み深い 円筒形の「パピヨン」が モノグラムモチーフを型押しした 上質カーフレザーで復活されたのは 何とも嬉しいもの。
又、春夏コレクションで人気を集めた 昼夜兼用可能なポシェットも お洒落好きには 注目の的。

こんな喜び満載なのが プレフォール用 ルイ・ヴィトンのコレクションです。

魅力の全てを ここで お伝えするのはとても無理。
御自分の目で見、触れて、着て 楽しみ、納得してほしいものです。


2012年4月1日日曜日

「元気なシャネル!  イヴェント次々と!!」

 あのシャネルが新宿御苑で凄いコレクション・ショーを行った事。TV始め 多くのマスコミで報道されたのを御覧の方も多い筈。

 今回のシャネル・イヴェントは 変化に満ちたものでした。
その中の一つが 1月のパリで発表された パリ・オートクチュール コレクションのショ―。
 新宿御苑内に 巨大なテントを建て行われました。

テント内に入るとまず目を引くのは 飛行機の様な楕円形の窓と肘掛け付きの椅子、シャネルのロゴ C文字を配したカーペット等。

正に“エール・シャネル”「シャネル航空、離陸!」と言った感じ。
飲み物を配るトロリーは白。 ライトを光らせ、モダンな未来的イメージで いとおしゃれ!!

 会場内に 多く見かけるのは パリコレクションでよく会う世界各国ジャーナリスト達の顔。今回、ヨーロッパや南・北米とアジアなど100名を超えるジャーナリスト達が来日したとか。

加えて華やかな顔触れのセレブ達。
シンガーのヴァネッサ・パラディに 女優のサラ ジェシカ パーカーやクレマンス・ポエジ―、中国の女優 周依・・
 
 ショ―開始前から ワクワクさせるムードが広がります。

私が受けたイメージは 正に「現代のフェミニティーを目指して飛び立つシャネルのフライト」。
大きく広がる空や海の 明るいブルーから夕暮れの紺、更に 真夜中の深くダークなブルーとそこに輝く大小の星たち・・

そんなモチーフが 膝上丈からアンクル丈までの長さ、ほっそりショルダーから大きく広がるパフ袖等のシルエットで、「シャープな未来と言うより、フェミニンで 若さ溢れるエレガンス」な作品として表現されました。

 61名のモデル達によるショー。
聞けば、メークもヘヤーも 更にはサウンドまで スタッフの殆どは この為に 来日したとか。

 加えて 更に大きなサプライズは、フィナーレ。
正面の扉が開くとそこに現れたのは飛行機のコックピット!!
 デザインするカール・ラガーフェルドが現れると 会場は割れんばかりの拍手の嵐。
このショーには 東日本大震災の被災者も一部 招待されたとか。

 「よくぞ此処まで!!」誰の顔にも 驚きと満足の笑みが溢れた夜でした。

シャネルの活発さは これが全てではありません。
「リトル ブラック ジャケット」と題する写真展・本出版とパーティー。
 常にシャネルのプレスキットに使用される写真はカール
ラガーフェルド撮影によるものですが。ここではココ・シャネルが生み出し、ファッションの常識となった「Little black jacket」を「現代を代表する著名人達」に合わせて撮影しています。と言っても 只着るだけで無く、肩に、ネオパンクに、 ヘッドドレスとして・・と其の人ならではの形で。

これは 元フレンチヴォーグ編集長・カリーヌ ロワトフェルドとの共同作業。
本も「リトル ブラック ジャケット:カール ラガーフェルドとカリーヌ ロワトフェルドに依る、シャネルのクラシックの再考」と題されたものです。

 更に この「シャネルの元気さ」にもう一つ加えるなら、ファインジュエリー ブティックがパリ・ヴァンドーム広場、ニューヨークに次ぐ 世界で3番目として 東京・帝国ホテルプラザ1階にリニューアル オープン。
 このファインジュエリー ブティック内は2つのエリアに分かれ 最初のエリアには左手にファインジュエリー、シャネルのシンボル「カメリア」や「マトラッセ」モチーフが いとさりげなく そしてゴージャスに取り入れられた品々。ブライダルまでも飾られています。右手は「J12」をはじめとするウオッチ コレクション。

奥のサロンには 暖炉にコロマンデル屏風(ココ シャネルのアパルトマンにも置かれている彼女好みの一つ)に 深々としたソファ。
 此処に飾られたハイジュエリーを じっくりと眺め 試し 楽しみ 考えるのにピッタリなスペース。
建築家ピーター マリノに依るこの店のリニューアル オープン等など、何とも素晴らしいエレガンスと パワーに満ちたエネルギーを見せる「元気一杯なシャネル」です。