2010年12月25日土曜日

J P ゴルティエ

JPゴルティエ店銀座 オープン
 
 パリの 大人気デザイナー ジャン・ポール・ゴルティエが 此の12月 銀座にお店をオープンしました。
 其れも銀座のド真ん中。中央通りや並木通りと並行する西五番街通り。晴海通りから入って直ぐの左手。
 プレ・オープニングのパーティーには ジャン ポールも現れるとあって大変な人の多さ。
 勿論 私も出かけました。
 彼が10年前にスタートさせた「オートクチュール」第一回目コレクションから選び、 オーダーしたタキシードを着て。
 ファッションの中心地と云われるパリで、何と 有名フランス人デザイナーは
僅か数人だけ。その中で 最も若くから大人気を創り続けて来たのが彼。

 プレタポルテにオートクチュール、加えて今シーズンまでは あのエルメスのデザインも 手掛けて来た彼。その人気は別格です。
 未だ 現在ほど有名ではなかったマドンナの衣装を手がけ そのユニークさが話題を集め 彼女は一躍 押しも押されぬ大スターに。

 ともかく彼の作品には パリっ子らしい「ユニークさ」「一ひねりした面白さ」「奇抜さ」「楽しさ」等が ふんだんに盛り込まれているのです。

 ちなみに 私のオーダーしたタキシードは 袖から手袋までが 続けて作られています。
 観る人に「オヤッ!!」と思わせる ある種の「楽しさ」が彼の持ち味。

 さて、オープニングの夜、既に人一杯の店内。彼は沢山の人々に囲まれて 2階にいました。
 私に気付くと両手を大きく開き 素晴らしい笑顔で 大歓迎してくれました。
「たった今、お噂をしていたところなんですよ!」と 傍に居られた方。
 「このジャケット、覚えて居る?」と見せた時の 彼の嬉しそうな顔。 作った時の事が まるで昨日の様に想われます。

 店内を説明してくれる彼。
「店の中は 宇宙の空間なんだ。 僕のシンボルの ブルーの壁面、床もインテリアも・・・」と 彼の雄弁はとめどなく広がってゆきます。
 加えて 彼の装いは 何と靴まで 全身真っ白な宇宙服です!!
でも、小声で「これを着て居ると 少しくらい肥っても 誰にも分からないよ」と
ジョークも忘れません。
 
 「時を忘れ、永遠のハッピーさ」をくれる ジャン ポール ゴルティエのファッション。
 「日本での彼の大人気よ 永遠なれ!!!」と願わずに居られない私でした。
  写真はジャンポールと 「ファッション通信」のプロデューサー・チーフディレクターの 「リカ」こと高橋由美香さんと。当日記念のお土産に頂いたのは 「オヤッ 缶ジュース?」と思いきや、中味はオード トワレ! 「ジャン ポール ゴルティエ クラシックX」でした。

2010年12月19日日曜日

フェンディ

フェンディの2011春夏は?

 イタリーの人気老舗「フェンディ」の春夏コレクションは 今の寒さを吹き飛ばす「明るく 開放感溢れるイメージ」一杯です。
 此の冬、ヨーロッパは雪が積もり酷寒。 

それだけに 多くの人びとは 春の光を待ち望んでいる事でしょう。この願いを叶えてくれる作品が コレクションには 沢山詰まってます。

 鮮明な色から 淡くソフトカラーまで 豊かなカラーパレット。
くっきりブルーにグリーン、レッドそして白。その一方では優しいブルーやヴェージュも。

 面白いのは 日本ではあまり使用されていない「うなぎ」の皮をスカートやバッグにも使っている事。これは随分昔から しばしば見られました。染色時に 色が鮮明に出るのが好まれる理由だとか。しかも手触りは心地よくソフト、細い形を繋いで 縞模様を出した皮、腹部分から割く為 縞の中央に盛り上がりが出て、面白い立体感を創って居ます。
 写真の カラフルな2色を 斜め縞風に配したスカートがそれ。バッグにも使用されるなど 情熱的なヴィヴィッドカラーが魅力。
 うなぎを沢山食べる日本では 何故皮を使わないのかしら・・きっと種類が違うのでしょう。

 所で、フェンディといえば、世界一と云われる「毛皮の素晴らしさ」を忘れてはなりません。
 デザインの良さだけでなく、「様々な新テクニック」を常に生みだし、ファーのイメージを大きく変え、大変な影響力を発揮し続けています。
 春夏にも毛皮? 此の涼しげで楽しいストールを見て下さい。
透ける「エアリーなシルクシフォン」に、カラフルなドット柄。 

 何と マルチカラーのミンク・ドットなのです。

 バッグやシューズに時計にサングラス、果てはアイフォンケースまで・・アクセサリーの豊富さには驚きます。
 表参道のフェンディ店だけでなく、全国のお店に揃う此の品々。

 正に 「春夏が待たれる思い」を この実物で楽しみたいものです。

2010年12月12日日曜日

特別展 ダ・ヴィンチ

モナ・リザ 25の秘密

2010年12月7日-2011年2月20日
日比谷公園ダ・ヴィンチミュージアム[第二花壇特設会場]
  何とも興味深い展覧会を見た。展覧会と云うべきか、ミュージアムと云うべきか・・・ともかく非常に面白い。
 言うまでもなく、ルネッサンス時代・イタリ―の天才・レオナルド・ダ・ヴィンチに関する特別展。

 あの「モナ・リザ」を描いた天才画家の多彩な発明品を形にし、更には「モナ・リザ」を描いた当時の色彩や その後の修正部分にまで 科学のメスを入れ 変化を見せてくれる。

 レオナルド・ダ・ヴィンチ(1452-1510)はイタリア トスカーナ地方の村で 婚外子として生まれ、母は彼の誕生後 他の男性と結婚。彼は正規の教育を受けることなく 14歳の時 フィレンッエで大工房を構える ヴェロッキオに入門。
 当時は画家、彫刻家等は 全て職人と見られ様々な技能を求められたという。此処にはボッティチェリ等が兄弟弟子として働いていた。

 正規の教育を受けて居なかったダ・ヴィンチは ラテン語で知識を広めることが不可能であった為、ひたすら好奇心、観察と経験で自然の探究に夢中になったと言う。

 ヴェロッキオから離れた彼は 当時最も必要とされた戦争に役立つ「軍事技術者」として召抱えられ 戦車や機関銃等、様々な兵器を発明。同時に橋の設計から、伝染病蔓延を防ぐ理想都市の構想等も行った。

 発明家、科学者、技術者、建築家、数学者と同時に楽器を制作し演奏も行い、絵画彫刻もこなす 正に万能の天才。
 彼の発明 、人体解剖図等を細かく記した小さなノート「手稿」は24000ページに及び 現在残されているのは6000ページほどだとか。
 この貴重な古い小さなノートも今回展示されているが、此処に描かれた数多い発明品の図面を 復元し模型を製作しようとする動きは 50年ほど前から起こり、約120以上の模型が 15世紀の素材を使用し復元された。今回展示されているのがそれである。

 彼がモナ・リザの制作に取り掛かったのは1503年。亡くなる迄 手元に置き加筆を続けたと思われるこの作品。
 その加筆過程や 描いた当時と現在との色変化等が 科学的分析で展示説明されているのも興味深い。
 決して多作とは言えない彼の絵画、ミラノで戦火を逃れた名壁画「最後の晩餐」から「受胎告知」「岩窟の聖母」・・ 其の作品にまつわる話も紹介されている。

 遥か500年も昔、現在の「ヘリコプター」の原理を生み、今のものと同じ考え方と形の「潜水服」等を創った事も分かる等 沢山の展示品。

 正に天才と云う人間の大きさに驚き 一方で 「其のアイディアを盗まれないように」と左手で反対向きの「鏡文字」で説明書きする等、人間的な身近さえ感じる今回の特別展。

 一点毎に分かり易い説明が聞ける為、大人は勿論子供にとっても大きな興味と刺激になる 何とも素晴らしいミュージアム。
 ぜひとも 再度観たいと思っている私である。

2010年12月8日水曜日

ディオール

春夏クチュールコレクション

 此のところ 連日の様に行われるのが 内外の春夏用の新作コレクション発表。
服からバッグ、靴、ジュエリー・・に至るまでその数は莫大。
そんな中から 今日御紹介するのは 特に楽しさと美しさで私の目を引いたデイオール。

 デザインするのは もうご存知、英国人のジョン・ガリアーノ。
正に ムッシュー デイオールを想わせる才能の持ち主です。
 
 今回のコレクションテーマは「南太平洋への船旅&楽園の様な島での楽しさ」。
カラフルで 明るい色彩、ディオールならではの贅沢なリゾートスタイルの展開です。

 船旅では水兵ルックを楽しんだ彼女も島に着くと フェミニンでハッピーなカラーやプリント模様に着変え、思い切り楽しんでいます。
軽やかに透ける素材、赤白黄色に紫、オレンジ等、極楽鳥の様に鮮やかなカラー。
 どこかに50年代的な味を見せながらも、短いスカートに露出した肌。 あくまでその「魅力と人生」を楽しむ彼女です。

 手にするバッグも変化一杯。でも、先ず目を引くのは このブランドのシンボル「レディ ディオール」です。
時にはラムレザーに服と同じプリントを付けたもの。又、ざっくり素材がカジュアルに見えながら、実は繊細に織られたシルクツイード。しかもハンドルはクロコ等。
その贅沢さには 全く驚かされます。
 サンダルはサマーファッションに欠かせない存在。思い切り高い11センチのヒール、編みあげるリボンだけでなく、羽をあしらう等 長い脚を存分に強調し、飾ったものまで。
 
 現実の憂さを全て吹き飛ばし 歓び一杯!
2011年の夏には ぜひとも こんな夢見る品々でお洒落しては如何?
考えるだけでもワクワクしてきます。

写真
①黄色と赤を利かせた装い。コーディネート次第でタウン用にもなるジャケット。
②ラムレザーにタイダイプリントを付けたディオールのシンボル「レディ ディオール」バッグ
③「ディオール タヒチ」と名付けられたサンダル