2013年6月28日金曜日

映画「華麗なるギャツビ―」


  アメリカ文学界に 大きな足跡を印した作品として評価の高い F・スコット・フィッツジェラルドが 19254月に出した“The Great Gatsby”の映画化。

 当時 既に作家として認められて居た彼だったが、出した時の反響は かならずしも好評では無かったとか。

 「著者自身を反映させた部分も大きい」と言われる小説。
改めて読み返し、この映画を観る事で、現代との共通点を発見するのも大きな楽しみかもしれない。

 調べると 何と映画化は今回が 5回目との事。
私にとっては 1974年版 ロバート レッドフォードと
ミア ファーロ主演による作品が 非常に印象的。
 その間の2000年にも映画化され どうやら日本にも輸入されているらしい事には驚かされた。

 今回のギャツビ―には 主演女優他 女性用衣装として プラダやミュウミュウから 約40着が貸し出され、男性用の衣装にはブルックス ブラザーズが協力。
 加えて主演女優・キャリー マリガン始め 何人かが装うジュエリーは あのティファニーが協力しているとか。

今回、ギャツビ―を演じるのはレオナルド ディカプリオ。
世代的なせいか、其の人気とは無関係に、私にとっては 1974年度製作に依る ロバート レッドフォードの方が 品位とそれらしい魅力が より大きかった様に思えてならない。
女優に付いては前回のミア ファーロよりも 今回主演のキャリー マリガンの方が 役柄ピッタリかもしれない。
 理由は ミア ファーロは非常に知的でエレガント。この女性役には むしろそれが邪魔をしたとも言えそう。

この話の主人公・デイジーと言う女性は 男が甘ければ、それで良し。それ以上に「自分がどんな男性を本当に求めて居るのか」つきつめて考えない、揺れやすい女性 と観る事も出来そう。
その為に起こる悲劇。
正にストーカーの様な思い込みで 既に結婚してしまったデイジ―をひたすら追い求めるギャツビ―。
 大恐慌後、再び盛り上がるバブル期的なこの時代のアメリカ。
其の派手さ、贅沢さ、狂乱ぶりのパーティーシーンは 正にみもの!!
ギャツビ―の屋敷の巨大さ、見事な装飾などリッチさも同様。
著者が名付けた「ジャズ・エイジ」がそのままが 感じられる。

「話題の映画」「派手な面白さ」「ファッションがみもの」
と言った面だけで無い「人間のある面の象徴」とも言えそうなギャツビ―の人物像と彼を取り巻く人々の反応など。
時代や国を超えた共通性が この小説と映画の最大の魅力かもしれない。

2013年6月4日火曜日

LVの秋冬作品



 マーク ジェイコブスに依る ルイ ヴィトンの秋冬コレクションの服と バッグ、アクセサリー等の展示が行われました。

会場は 何と 恵比寿ガーデン プレースの高名な 仏レストラン“ジョエル ロブション”。
何故 わざわざ此処で? 
その疑問は 展示を見て納得できました。

 常に「旅」をテーマとするのが ルイ ヴィトンの基本コンセプト。
此処のレストランには 小さな部屋が メインサロンに付属しています。
 そこはまるでホテルの「ウォーク イン クローゼット」。 
大きなトランク、衣装が置かれ その前に服を着たマネキンが立つています。

 先ず目を引くのは「まるで部屋着の様なムード」。
下着やパジャマを想わせるドレスに、ガウン風に軽く重ねたロングやショート丈のコートなど。
時にはセーターやジャケットも。

昨シーズンの あの幾何学的な感覚とは ガラリと変化し、今回は「女の情感や 最高の素材が持つ心地良さ、贅沢さ、セクシーさ・・」を誇示。

 時には メンズウエアー素材を使いながらも滑らかで しっとりしたマラボーのライニングやフェザーの刺繍までも。
色はくすみ ダークでも、情感あふれるムード。
正に「女の寝室」と言えそうなイメージです。

・バッグ、アクセサリー類は
“パルナセア”と呼ばれる古代ギリシャの女神達の住む所にちなんで名付けられたレザーグッヅ(バッグや小物など)にも 服同様にこのメゾンの誇る「匠の技」が存分に発揮されています。

際立つのがその色彩。パッと目を引く鮮やかなカラーと 黒をはじめ 自然色が同時に存在。    
使う人の 時・装い・気分を満たしてくれる心使いが感じられます。

モノグラムと、大きくLV文字をあしらったデザイン。加えて「W」文字を連想させる区切りを持つデザインは 所持品が より多くなった現代女性には 何とも有り難い存在です。

長い歴史と伝統。
更に進化し続けるルイ ヴィトン。
人気・評価の高さが その証でしょう。