2012年3月5日月曜日

家庭画報の55周年 記念イヴェント

3月。大雪の翌日。温かな春の青空には太陽サンサン。
この日、日本橋・マンダリンオリエンタルホテルで行われたのが 家庭画報の55周年記念のイヴェント。

 しかもこの日に発売された 4月号は「650号記念号」。「55周年記念号」と銘打って出した3月号は 全国で売り切れ状態とか。
秋山和輝編集長はじめ、会社の皆さんが大喜びで迎えた この お祝いイヴェントでした。

「家庭画報読者」の為に 世界の10ブランドが 「着る人をより美しく、その魅力を引き立て、生活の様々な場面で役立つ」との趣旨で 服等揃え協力されたのがこのショ―。

女優の 美しい賀来千香子さんと 家庭画報副編集長・鈴木東子さん、私の3人でトーク そして 私の解説ナレーション入りのファッション・ショ―。
別会場では 賀来サンを身近にトークを聞き ショ―出品の服など 手に取って眺め オーダーも可能 と素晴らしく盛り沢山に楽しい催し。
会場一杯のお客様、中には男性の方も何人か。
ご夫妻で参加されたのでしょうか。

皆さんの 喜びの笑顔で終わったこの日の「家庭画報創刊55周年」「650号発売記念」のイヴェントでした。


思えば 私にとり「家庭画報」とのお付き合いは何とも
長いもの。様々な思い出に溢れています。

 中でも忘れられないのは 何十年も昔、未だ日本のマスコミが パリやミラノで直接取材することなど 全く無かった時の事。
「旅大好き」がきっかけ とも言える私の仕事。
大学卒業後は 自費で毎年ヨーロッパやアメリカに出かけ、
その都度パリやフローレンス・ローマ・ミラノでコレクショ
ンを観たものでした。

 当時 既に素晴らしい「ハイクオリティーな雑誌」として評価されていた「家庭画報」が 「日本の一流店」という連載をしていられたのをみて 「外国の一流店も取材したら面白いのに・・」と考えた私。
 編集長に提案すると「良いですネ・・」と言われたものの
全く実行される気配もない何年か。

そして 有る時 編集長の交替が行われ「前に言っていたあの案、本当に出来ると思いますか?」と。
私にとり「何故 出来ないと思うの?」と言いたい程にパリやイタリ―のデザイナーやメゾンとのお付き合いは 既に沢山ありました。

 こうして やっと実現される事になった私の案。
でも但し書きは 「編集からは誰も出せません。カメラも現地の人で。」
 加えて「何も出来なかったとしても どうぞ平気で帰って来て下さい」と。
 当時 日本の全マスコミで 外国のブランドを現地取材する例は 皆無でしたので 当然の言葉だったのでしょう。

 最初に行ったのは「エルメス」「シャネル」「セリーヌ」の3店。店内だけで無く インタビューにアトリエまで。
 シャネルではココ・シャネルのお部屋から、「私がオーダーした作品の仮縫い」を装ったシーンまでも撮影しました。

 この記事が良い反響を生んだ為、シリーズはカルティエ、ジヴァンシー、更にはイタリーに飛んでグッチ、フェラガモ、ヴァレンティノ・・・更には 北欧にまで広がったものでした。

 19741月号から始まったのですから、大昔の事です。
現在では「当然の事」になったブランドの現地取材は こうして他誌にも広がって行ったのでした。

 以来 家庭画報は私にとり 特別に親しい存在として続いて来ました。

 今回の創刊55周年は 私にとっても大変に嬉しい、感動の時。こうしてイヴェントのお手伝いをさせて頂けた事を心から感謝するものです。