2011年2月16日水曜日

大雪の想い出

 久しぶりに都心でも大雪。たったこれだけの雪でも大騒ぎ。道路は混むし 事故は多発するし・・・
改めて積雪の多い地方に住む方々の 大変なご苦労を実感しました。
 特に雪の多かった今年。雪おろしの事故で亡くなられた方々、ご苦労された方々に 心からのお見舞いを 申し上げたい気持ち一杯です。

 雪の夜には、様々な「雪に関する想い出」が浮かびます。

 何年も前の事、ミラノで大雪が降り、タクシーが全くいない朝の事。
市内中心から外れたその日のコレクション。行く方法は バスしか有りません。
 ホテルの人に相談し、バスに乗ったものの、途中から全く知らない方向へと向うではありませんか。
運転手に 私の貧しいイタリー語で尋ねると、どうやら途中から二つに分かれ、別方向にどんどん走って居るらしいのです。
 慌てて降りたものの、今度は逆方向へのバス停が全く見当たらず。
雪がますます激しく降る中、歩いている人を探すものの それさえ見掛けません。時間は過ぎて行くし、人も見えない。反対方向へのバスも全く現れない。
 もう困り果てた時、まるで奇跡の様に 1台のタクシーが見えました。
大きく手を振り、止めたタクシー。 乗った時には思わず「神様 有難う御座います」と心で叫んだものでした。

 其の何年か後の事です。今度は東京で。
前日の予報で「大雪」とあった為、大慌て。翌日早朝に成田からパリに向けて発たねばならない私でした。
 契約していたタクシー会社に電話をしても、誰も出ません。他のタクシー会社も
出ないか、稀に出ても「無理です」とそっけない答えだけ。勿論いくつかのハイヤー会社にも電話しましたが 常連客でない私の願いに応じてくれる所は 皆無。
 やむなく決心したのは 「いつもより1時間早く家を出て 直ぐ近くの青山通りでタクシーを待つ事」。
直ぐ傍と云っても、大きなスーツケースのキャスターは 雪の中では役立たず。
「重い荷物を持ち上げて行かねば」と心に決めました。
 そして翌朝。雪はやんだものの地面は真っ白。其れもかなりの量の雪。
早起きし、大決心で家を出たその時です。何と 空車タクシーが走って来るではありませんか!! 勿論手を挙げました。これも忘れられない奇跡の想い出です。

 でも、雪の想い出は奇跡ばかりではありません。
  生のラジオ番組を持っていた時のこと。放送当日、道路の雪を考え地下鉄に乗りましたが 途中の駅で 雪崩れ込んだ余りにも多数の客の為 窓ガラスがあちこちでバリバリ割れ始めたのです。その怖さに目的地前で降りやっと外に出、雪の中を小走り。でも時間に遅れ、飛び込んだのは最後の部分。 お詫びと雪の話をした事もありました。
 又 北海道行きのフライトが遅れ 沢山の人を待たせてしまったトークショーの記憶もあります。
 記憶の多くは「大変さ」につながるものが多い「雪の想い出」。

 雪で御苦労された方々に 再度 心からのお見舞いを申し上げたい今回の雪でした。