2014年3月30日日曜日

シャネル日本の社長コラス氏、大統領より綬勲

 シャネル日本社の社長、リシャール コラス氏が この3月26日に
フランス大使館においてクリスチャン マセ駐日フランス大使の手で国家功労賞(L’ORDRE  NATIONAL  DU  MERITE)を授けられました。

この勲章は かの高名なレジョンドヌールに次ぐものとか。非常に高位の勲章との事(仏大使館の説明)。
当日は 高円宮妃殿下を始め 非常に多数の方々が大使館の御招きで集まり、 コラス氏の素晴らしい受勲をお祝いしました。

 恒例に従い、先ずマセ大使から コラス氏のこれまでの日本における功績の数々が紹介され(在日フランス商工会議所の会頭、仏政府対外貿易顧問委員会日本支部、欧州ビジネス協会会長)、そしてシャネルの社長など等。

その一方では作家として2006年に何と純愛小説「遥かなる航跡」に始まり長編、短編など何冊かの小説(彼自身が日本語、フランス語で書いたものも多い)を執筆「フランスでは、むしろ、作家としての認識で人気が大きい」(マセ大使の御言葉)と言われる彼。
大使の御言葉に続いて彼が話されたお礼の言葉が又、最高でした。
「この勲章を頂く話を聞かされた時、私は嘘だと思いました。信じられなかったのです・・・」に始まり、如何に彼自身が「嫌な奴」であるかを並べ立て、「今、私はエルメスのネクタイをし、ベルルッティの靴を履いていますが、これは好きだからではなく、何処かに欠点が有る筈だからそれを探し出す為・・」
そして最後には「皆さんにとって最悪のニュースです。今朝、私は健康診断をして来ました。結果は悪いところ皆無です」と。全員が彼のウイットに溢れたスピーチに笑ったのは言うまでも有りません。

その後には何時もの 流暢な日本語での御礼も。「この勲章は私が頂いたのではなく 支えて下さった皆さんの物・・・」と。

 当日の祝辞は 根津美術館館長・根津公一氏、
乾杯の音頭は 高円宮妃久子殿下。

今回のコラス氏の綬勲は 当日集まった方々全てが 何よりも嬉しい事でした。

彼・リシャールとは一体、何年間の御付き合いでしょうか。数える事さえ難しいほどの長さ、親しさ、歓びです。
 初めて会った頃にはまだシャネルでは無く、ジバンシ―社の社長でした。
その間に ジバンシー氏を日本に招くやら、オ―ドリー ヘップバーン迄も御連れする等の4年間。その後、シャネルの社長と成り、既に何十年か。

 彼の故郷、南仏の御宅に伺った事も3回ほど。
当時 彼の御父上が 小型の飛行機を持って居られ 乗せて頂いた事も忘れられないものです。元パイロットでいられた父上、今は亡くなられた事を想うと 涙があふれます。

リシャールの御実家はアビニオンの近く、セギュレと呼ばれる所で、兄上が オーナーシェフのレストラン・ホテルをなさっていられ、そちらで泊めて頂き、御馳走になるなど。
或る時にはTVクルーと共に泊めて頂き、アビニオンからセギュレ、そして御家族全員の御紹介まで行う番組を作った事さえありました。
お陰で私はアビニオン市よりメダルと金貨を頂き、更にはセギュレの教会でセギュレ・ワインの騎士に成る事を宣誓した事もありました。

娘・彩は彼の結婚式に出席し、其の翌日に仕事で行くニースまで 御友人が車で送って下さる等。今想えば 様々なシーンが甦ります。

勲章授与式の当日。 奥様・奈緒子さんは御着物姿。御子息の怜ラファエルちゃんは 来られませんでしたが、既にリシャ―ルの肩ほどの背丈になられたとか。

日本大好きな彼リシャールだけに、御住いは東京でも 週末には別宅の鎌倉で執筆活動をされる等、如何にも彼らしい生き方と感心するばかりです。

母国語のフランス語を話されるのは当然ながら、難しい日本語で執筆をされ、
ビジネスには欠かせない英語、加えて中国語も学ばれたとか。
写真、音楽など その趣味もプロの域。

 この素晴らしい存在・リシャール コラス氏の益々のご繁栄を願う私です。