2010年6月27日日曜日

 シャネル秋冬コレクション

そびえ立つ氷山と流氷に水。会場全体は正に北極。
其処に繰り広げられたのが シャネルの秋冬作品のショー。
 長い毛足のロングブーツに 寒さを防ぐコートやジャケット、ミニスカート等。
「北国生まれの私は雪が好き。今回はカントリーとファームをテーマに取り上げた」とは デザインする天才ドイツ人クリエイター・ カール ラガーフェルドの言葉。

 さまざまに使用されている毛皮、実は全てが人工の「フェイク ファー」。カール ラガーフェルドはこれらを「ファンタジー ファー」と名付けている。 見方によっては北極の氷が象徴する「地球温暖化」、そして人工の毛皮は「国際生物多様性年」に応えるなど 全ては「エコ」意識の現れとも受け取れるのが 今回の作品。
 エスニックモチーフのニットのパッチワーク、ツイードやチュール等様々な素材と「ファンタジー ファー」の組み合わせが 暖かさを感じさせ 何とも新鮮。
 アクセサリーとして 何連ものパールにアイスキューブをイメージしたパーツがあしらわれ、時には 氷河を割った様に大ぶりなネックレスやイヤリングが輝く。
透ける素材を飾る 立体感あふれる造花や 輝くビーズの刺繍。そこに続くファンタジーファーのスカートにロングブーツ。

 此の魅力、美しさたるや!! 人の目を釘付けにし 離す事を不可能にさせてしまう。
若さ、感動、喜びの中に さりげなく対処して見せる現代の地球規模の環境問題。
正に「これぞシャネルの凄さ!!」と痛感させられた今回のコレクションであった。