2010年3月12日金曜日

ブルガリ


成熟した美しい裸身に巨大エメラルドイヤリングと輝くジュエリーにバッグ、白いオウムを手にする女性。現在、多くの女性誌を飾るブルガリの広告。強い印象を持つ此の写真に惹かれ、しばし目を離せずにいる方も多い筈。
 設立125周年に当たる昨年。ブルガリは本拠地ローマを始め 世界各地で様々な催しとチャリティー活動や 各種の新製品発表を行った。
そして今、2010年春夏からの広告キャンペーンとして打ち出したのが女優ジュリアン ムーアを起用し「エキセントリックなカリスマ」をテーマとしたこのヴィジュアル。
アカデミー賞に幾度もノミネートされた実力個性派女優・ジュリアンを撮るのは 注目のデュオ、マート&マーカス。このコンビで醸し出す「新古典主義的な絵画」を想わせる美しさは そのままこのブランドが目指す「ハイジュエラーからライフスタイルブランドへ」の進化方向を示して居るよう。
バッグやスカーフ等は早くから手掛け ついで香水 ボディー化粧品。さらに「ブルガリホテルズ&リゾート」へ。第一号ホテルはミラノに。ついで東京銀座のブルガリ・レストラン、更にはアジアのリゾート地・バリに 広いプライヴェートビーチを持つ「ブルガリ・リゾート・バリ」へと発展。

又、忘れてならないのは“Rewrite the Future”セーブ ザ チルドレン等 一連の「チャリティー活動」。
なかでも年令男女を問わず共感を集めた3万円台のシルヴァーリングとペンダントの発売。 お洒落とチャリティーへの意思表示が多くの人々の共感を呼び、売り上げは世界中で8億円余に達したとか。その中から多額の金が 紛争地域に住む子供たちの教育に役立てられているという。
加えてニューヨークのクリスティーズ・オークションで売ったダイヤ・サファイア等169石使用の大ぶりネックレスなど11点に及ぶハイジュエリーや時計の売り上げも同目的に寄贈された。

私にとっては、昨年東京上野の国立西洋美術館での「古代ローマ帝国の遺産・栄光の都ローマと悲劇の街ポンペイ」展から受けたブルガリ製品デザインとの関連性が忘れられない。館長青柳正規氏の語られた古代ローマが 私の「ローマ好き」と重なり大の青柳先生ファンになった事は余談だが・・・

こうした多くの事柄を併せて眺めるジュリアン ムーアの魅力。女の私でさえ引き込まれる想い。更に50歳と言う彼女の年齢を知ればその成熟と自信に満ちたカリスマ性に大きな拍手をおくりたくなる。これぞ正に進化する21世紀のブルガリの姿なのだろう。