今回のシャネル・イヴェントは 変化に満ちたものでした。
その中の一つが 1月のパリで発表された パリ・オートクチュール コレクションのショ―。
新宿御苑内に 巨大なテントを建て行われました。
テント内に入るとまず目を引くのは 飛行機の様な楕円形の窓と肘掛け付きの椅子、シャネルのロゴ C文字を配したカーペット等。
正に“エール・シャネル”「シャネル航空、離陸!」と言った感じ。
会場内に 多く見かけるのは パリコレクションでよく会う世界各国ジャーナリスト達の顔。今回、ヨーロッパや南・北米とアジアなど100名を超えるジャーナリスト達が来日したとか。
加えて華やかな顔触れのセレブ達。
シンガーのヴァネッサ・パラディに 女優のサラ ジェシカ パーカーやクレマンス・ポエジ―、中国の女優 周依・・
ショ―開始前から ワクワクさせるムードが広がります。
大きく広がる空や海の 明るいブルーから夕暮れの紺、更に 真夜中の深くダークなブルーとそこに輝く大小の星たち・・
そんなモチーフが 膝上丈からアンクル丈までの長さ、ほっそりショルダーから大きく広がるパフ袖等のシルエットで、「シャープな未来と言うより、フェミニンで 若さ溢れるエレガンス」な作品として表現されました。
61名のモデル達によるショー。
聞けば、メークもヘヤーも 更にはサウンドまで スタッフの殆どは この為に 来日したとか。
加えて 更に大きなサプライズは、フィナーレ。
正面の扉が開くとそこに現れたのは飛行機のコックピット!!
デザインするカール・ラガーフェルドが現れると 会場は割れんばかりの拍手の嵐。
このショーには 東日本大震災の被災者も一部 招待されたとか。
「よくぞ此処まで!!」誰の顔にも 驚きと満足の笑みが溢れた夜でした。
シャネルの活発さは これが全てではありません。
「リトル ブラック ジャケット」と題する写真展・本出版とパーティー。
ラガーフェルド撮影によるものですが。ここではココ・シャネルが生み出し、ファッションの常識となった「Little black jacket」を「現代を代表する著名人達」に合わせて撮影しています。と言っても 只着るだけで無く、肩に、ネオパンクに、 ヘッドドレスとして・・と其の人ならではの形で。
これは 元フレンチヴォーグ編集長・カリーヌ ロワトフェルドとの共同作業。
更に この「シャネルの元気さ」にもう一つ加えるなら、ファインジュエリー ブティックがパリ・ヴァンドーム広場、ニューヨークに次ぐ 世界で3番目として 東京・帝国ホテルプラザ1階にリニューアル オープン。
このファインジュエリー ブティック内は2つのエリアに分かれ 最初のエリアには左手にファインジュエリー、シャネルのシンボル「カメリア」や「マトラッセ」モチーフが いとさりげなく そしてゴージャスに取り入れられた品々。ブライダルまでも飾られています。右手は「J12」をはじめとするウオッチ コレクション。
奥のサロンには 暖炉にコロマンデル屏風(ココ シャネルのアパルトマンにも置かれている彼女好みの一つ)に 深々としたソファ。
此処に飾られたハイジュエリーを じっくりと眺め 試し 楽しみ 考えるのにピッタリなスペース。
建築家ピーター マリノに依るこの店のリニューアル オープン等など、何とも素晴らしいエレガンスと パワーに満ちたエネルギーを見せる「元気一杯なシャネル」です。