2012年5月16日水曜日

森ビル会長・森稔氏のお別れ会



六本木ヒルズにある グランドハイアット・ホテルで5月15日に行われたのが 5月8日77歳で亡くなられた 森ビル会長 森 稔氏の「お別れの会」。

当日はこの周辺はおろか 青山あたりまで 道路は渋滞。全く動かない有様。
やっとホテルにたどり着くと、外側にまで 既に長い列。
この列が導かれるままに、内部エスカレーターを昇ったり、降りたり・・

其れも当然、聞くところに依ればこの日、集まられたのは中曽根康弘氏、森喜朗氏、小泉純一郎氏等の元首相をはじめとする 御知らせを受けた人々、約5千人余に上ったとか。


改めて森氏の成し遂げられた 大きな仕事の数々を拝見しながら、
在りし日の 極くさりげなく自然なお姿と、語られる一語一語の中に感じた、強い共感を思い起こしつつ 祭壇に飾られた笑顔の森氏の写真を眺めました。

若しも 彼が政治家として存在されたなら、現在の日本の状況はかなり違う物になっている筈なのに・・・しみじみと「惜しい方を亡くした」と痛感するのでした。

 当日頂戴した彼のお言葉を集めた本は どれも 深く感銘させられます。その中からいくつかを 此処に御紹介しましょう。

巻頭にあるのは

「龍になれ、雲、おのずから集まる」
わたしにとって、
龍は理想、志、夢の象徴であり、
この言葉は既存の壁に挑戦する支えだった。
批判をおそれず、
己の信念を貫く勇気を龍からもらい、
金色に輝く雲に助けられて、いまがある。   森 稔


ひとつの終わりは 新しいはじまりである。

常識とか既成概念に縛られずに、
何が一番問題かを突き詰めてかんがえる。

前例は自分たちでつくる。

失敗しても失敗しても
成功するまで諦めなかっただけ。

ひとりで実現できる夢というのは、
実はたいしたことではない。
夢が大きければ大きいほど、
多くの人の知恵や協力が必要です。

最後は熱い想いが人を動かす。

街の主役は人間だ。

経済だけで 文化が無いような都市では
世界の人を惹きつけることはできない。

都市の再生なくして、
経済の再建はあり得ない。

「ヒルズ」は、ひとつとして同じものはない。
都市づくりの思想は継承しても、
同じものは作らない。
街に「完成」はない。
「絶対」もない、
だからこそ、ベストを追い求めて
変化させていくのだ。

今必要なのは、人々を奮い立たせる
未来へのビジョンだ。

鳥の目、虫の目、魚の目をもつこと。
鳥の目で高い所から見通して、
虫の目で足元や現場をきちんと見る。
そして、魚の目で時代の潮流を読む。

人は何歳になっても変われる。


此処にあげたのは 本の中に納められた「森氏のお言葉」のほんの一部。

常に接していられた多くの方々がどれほど大きなものを 森氏から受け取られたことか。

 改めて 心からのお悔やみを 御奥様、御家族始め 会社、関係者の皆様に申し上げたいと存じます。