2012年12月5日水曜日

アルマーニのEccentrico展


これぞアルマーニの凄さ!! 人智を超えた美の展覧会。
 
会期:2012・12・13まで
時間:11:00-20:00
場所:銀座5-5-4 アルマーニ銀座タワー9階
入場料:無料
問い合わせ:03-6274-7000


今や銀座は あちこちで「美の競演」の真最中!!
これは「ミラノの帝王」と呼ばれる ジョルジオ・アルマーニが 
2013年春夏ミラノ コレクション期間に ミラノで行ったものが来日した展覧会です。

 凡そ彼の作品とは思えない程に「大胆で奇抜なデザイン」から、「これぞアルマーニ」と納得させる完璧な「美」を見せる服など。
そしてバッグ、ネックレスからブローチに ハイジュエリー。
更には靴迄が うす暗い会場で 小さく鋭いスポットの光に、浮かび上がり ドレスとコーディネイトして造られた品々も まるで生き物のよう。
ドレス全体が見える部分も 光の明暗がソフトなリズムで変化する為か、ひたすら目を離せず 次々と並ぶ作品の見事さに 巻き込まれ 溺れてゆく自分を感じます。

 これらの殆どは 1985年以降に作られたものだとか。
中にはショーでは発表されなかったもの、全く人目に触れていない作品もあると。
イタリ―ならではの 精緻な技術と素材の素晴らしさを、この上なく発揮させるアルマーニの力!!!

レディー ガガの衣装も手掛けた彼だけに 大胆な奇抜さを楽しみ、一方ではシンプルなフォルムを追求、加えて若者向けの実用的カジュアルブランドや カーザ(ホームコレクション)、レストランにカフェ、ホテル等 彼の世界の広さたるや 全く限界の無い現在です。

私にとってのアルマーニ氏は 世界で最も優れた理性,感性、知性を備えたデザイナーであり 経営者。

幾度も 彼の御自宅に伺ってインタヴューした時の事、日本に来られた時の事、更には 安藤忠雄氏に設計を依頼された現在のアルマーニの城を作られた時の事等、お目に掛ったシーンが様々に想い出されます。
 
中でも おかしく想い出されるのは来日され絵画館前に大テントを建て ショーを行った時の事。
故マイヤー日本社長が 事もなげに「ショーのフィナ―レにこれを渡して下さい」と置いて行かれたのは大きな花束。
私の席は長い長いランウエイの殆ど先端でした。
「アルマーニはフィナーレにランウエイを歩かないで直ぐカーテンの中に消えるのが常」と知っている私だけに「さあ大変!!」。
 隣に座っていられたのは 当時も人気絶大なスター・宍戸錠さん。
御一緒に仕事をしたこともある彼に 事情を話し 手伝って下さるようお願いしました。
 ショーは大きな拍手の中 やがてフィナーレ。その時、何と宍戸さんが 片手に花、もう一方の手で私の手首をつかみ 猛烈なスピードでステージに向かって走り始めました。
長いランウエイからモデル達が全員消える直前にステージにたどり着いた私の手を アルマーニ氏が引っ張り上げて下さり、無事お花を渡し、ハグして下さった事。 
今思えば 笑える思い出ですが その時の私達は必死な想いでした。
ショーの後、改めて宍戸さんをアルマーニ氏に御紹介したのは言うまでも有りません。
会場の人々は「あの時 一体何が起きたのか 何かが飛んでいるみたいだった!」と言われたのが忘れられません。

 着々とその世界を広げ、更なる「美」を生み出して居られるミラノの帝王 ジョルジオ・アルマーニ。

彼の生み出す最高の「美の世界」を是非とも堪能して下さい。